イライラして、感情的に叱ってしまった
何度言っても直らないから、怒鳴ってしまった
子育てをしていると、毎日がイライラとの葛藤ですよね。
イライラを子どもにぶつけてしまう人が多いのではないでしょうか。
また、どのタイミングで叱ったらいいのか、これは許してもいいことなのかという判断が難しいと感じている人もいるのではないでしょうか。
私自身、感情的に叱ってしまい、寝ている子どもを見ながら「ごめんね」と何度も後悔したことがあります。
叱ることはしつけをするために子育てをする上では避けて通れないことです。
しかし、間違った叱り方を続けると、子どもの自己肯定感が下がり、親の顔色ばかりうかがう自分で行動できない子どもに育つ可能性があります。
そこで今回は、子どもに伝わる叱り方を紹介していきます。
- 叱ると怒るの違い
- 叱り方を間違えると怖い理由
- 子どもの叱り方5STEP
- 叱るときの注意点
特に以下のような人に読んでもらいたい内容です。
いつも叱った後に後悔してしまう
子どもが親の顔色をうかがっている
叱り方をマスターして子育てを楽しみましょう!
【大前提】「叱る」と「怒る」の決定的な違い
違いは自分のためなのか、それとも相手のためなのかということです。
叱るとは相手のために間違ったことを伝える、怒るとは自分の感情を相手に爆発させることです。
例えば、赤信号を渡ろうとした子どもに「止まりなさい!」ということは叱る行為です。
赤信号が止まることを知らない子どもに対して「それは間違っているよ」と伝えてますよね。
しかし、牛乳をこぼした子どもに「何度いったら分かるの?ちゃんとふいて!」ということは怒る行為です。牛乳をこぼされてイヤな気分になっている自分の気持ちを子どもにぶつけていますよね。
このように叱る行為は相手のため、怒る行為は自分のためなのです。
子どもへの叱り方を間違えると怖い理由をサクッと解説
間違った叱り方を続けると子どもの自己肯定感が下がります。
否定的な言葉で叱られ続けると、「自分はダメな子だ」というマイナスのセルフイメージがつくからです。
ぼくなんてどうせ…
これは子育てで一番避けたい事態だと思っています。
マイナスのセルフイメージがつくと自己肯定感が下がり、途中で逃げ出したり、はなから挑戦しなかったりする子が育つからです。
以下のような言葉けることはやめましょう
- 「何度言ったらわかるの?ホントにダメな子」
- 「前にもいったよね?」
実際に、否定的な言葉で育った子どもと、肯定的な言葉で育った子を比べた時、肯定的な言葉で育った子どもの方が社会的に成功している割合が多いというデータがでています。※1
間違った叱り方を続けると、子どもの確実に自己肯定感が下がります。
※1 「3000万語の格差」の研究データより
【伝わる】子どもの叱り方5STEP
あおい式の子どもの叱り方を5STEPで紹介します。
これは心理学・コーチングを基本とて考え実践した叱り方です。
ここで注意したいのはSTEP3の叱る基準(ダメなコトはダメと伝えること)です。叱る基準を明確にし、一貫性をもった叱り方をしましょう。
そうすると子ども自身も親の顔色をうかがうのではなく、「これはやってはだめ」と理解できます。
具体的な叱り方は以下の5STEPです。
- 困った行動の理由を聞く
- 自分の気持ちを素直に伝える
- ダメなコトはダメと伝える
- なぜダメなの一緒に考える
- 次からどうするか話し合う
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.困った行動の理由を聞く
どうしたの?
なにかあったの?
まずはその困った行動の理由を聞きましょう。
なぜなら、先に親の言いたい事を言ってしまうと、
どうせ僕の言う事なんて聞いてくれない…
と子どもが萎縮して何も話してくれなくなるからです。
理由を先に聞いてあげることで、子どもは親を味方と判断します。そうすることで、その行動をとった理由をしっかりと考え、話出してくれます。
例えば、「どうしたの?」「なにがあったの?」「何をしてたの?」と理由を聞き出しましょう。ただし、理由を聞くときには「なぜ」「どうして」を極力使わないようにしましょう!なぜなら、責められた気持ちになってしまうからです。
まずは、その困った行動をとった理由をしっかりと聞いてあげましょう。
2.自分の気持ちを素直に伝える
ママは○○くんが弟を叩いて悲しかったな…
次は親の気持ちを伝えます。自分の気持ちを伝えることで、親自身も言いたい事を我慢して言わないのではなく、気持ちを素直に伝えることでストレスが減るからです。
ここではIメッセージを使って伝えましょう。例えば、「私は○○君が弟を叩いて、悲しかったな」「私は2人が仲良くしてくれたら嬉しいな」のように「私は」を主語にして気持ちを伝えましょう。
Iメッセージを使うことで、子どもは指示されなくても、自分で考え行動しはじめます。
自分の気持ちをIメッセージを使い、素直に伝えることで、子どもに「〜しなさい」と指示することなく、子ども自身が考え行動できるようになります。
3.ダメなコトはダメと伝える
人を叩いてはダメだよ。
ダメなコトはダメとしっかりと伝えます。なぜなら、まだ子ども自身は間違っている事を間違っていると判断できてない可能性があるためです。
ダメなコトはダメと伝えるときは以下の3点です。
- 命の安全を守るとき
- 道徳に反しているとき
- 健康を害するとき
例えば、電車で大きな声で話している時、人を叩いてしまった時などです。
何度も伝えることで子どもはやっと理解できます。
「前に言ったのに!」と思わずに、何度もダメなコトはダメと繰り返し伝えていきましょう。
4.なぜだめなのか一緒に考える
どうしてダメだと思う?
ダメなコトを伝えた後は、なぜその行動がダメなのかを一緒に考えましょう。ダメな理由を考えることで、自分事として捉えることができ、同じ行動を繰り返さなくなるからです。
例えば、「どうして人を叩いたらだめだと思う?」「叩かれた人はどんな気持ちになるかな?」などダメな理由を一緒に考えていきましょう。
5.次からどうするか話し合う
次からどうする?
同じことが起こった時どうするか、一緒に考えましょう。言葉にすることで、同じコトが起こった時に、すぐに行動に移せるからです。
例えば、嫌なコトを言われて人を叩いた時には、「嫌なコトを言われた時、次からどうする?」というふうに聞いてあげてください。
もし、答えられないようなら、ここでもIメッセージを使い「私だったら、口でやめてと言ってくれたら嬉しいな」といふうに、やって欲しい行動を伝えていきましょう。
子どもを叱るときの注意点5選
叱るときの注意点について解説していきます。
注意点は以下の5点です。
- 短い言葉で
- 否定語は使わない
- 命令語は使わない
- 何度も伝える
- 人と比較しない
それぞれ詳しく説明していきます。
1.短い言葉で伝える
短い言葉で叱りましょう
だらだら話すと「結局何が言いたんだろ?」と伝わってないことが多いからです。
「叩いたらダメ」「赤信号は止まるよ」など伝えたいコトを短く分かりやすく伝えていきましょう。
2.否定語は使わない
否定語は使わず叱りましょう
人間の脳は否定語を理解できないという習性があるからです。
例えば「電車で大きな声で話さないで!」と言われると、大きな声で話すことを想像してしまい、結局次のやって欲しい行動に結びつきません。
なので、「電車では静かな声で話そうね」と否定語を使わず子どもに、やって欲しい行動を促していきましょう。
3.命令語は使わない
「〜しなさい」という命令語は使わず叱りましょう
命令口調で叱られると、怒っていると感じ、子どもの頭にはママが怒っているから、その行動をやめるという思考になってしまうからです。
「電車では静かにしなさい!」というのではなく、「電車では静かにしようね」とやって欲しい行動を促していきましょう。
4.何度も伝える
𠮟るべきことは何度も伝えていきましょう
なぜなら、一回では理解できてない可能性があるためです。
困った行動をとってしまった時には、何度も何度も繰り返し伝えていきましょう。
5.人と比較しない
人と比べずに叱りましょう
人と比較されると、自分は人よりも劣っていると感じ、自身を失ってしまうためです。
「お兄ちゃんはすぐにできてたよ」「お友達は静かにしてるよ」などと人と比較せずにやって欲しい行動を伝えていきましょう。
子どもの叱り方をマスターすれば子育ては悩まない
子どもの叱り方をマスターすると、子育てがグンとラクになります
今回は子どもに伝わる「叱り方」5STEPを紹介しました。
- 困った行動の理由を聞く
- 自分の気持ちを素直に伝える
- ダメなコトはダメと伝える
- なぜダメなの一緒に考える
- 次からどうするか話し合う
はじめからこのSTEPの①~⑤をやろうと考えると挫折してしまうので、まずはSTEP①から試してみてください。そして「①ができたら②を実践する」というように親自身もSTEPを踏んで叱り方をマスターしてみてください。
そうすることで、親自身も「また感情的に叱ってしまった〜」と後悔することがガクンと減ります。
このSTEPが1つできる度に自分をほめてあげる事も忘れないようにしてくださいね。
子どもの叱り方をマスターして、子育てを楽しみましょう!